大判例

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大阪地方裁判所 昭和42年(わ)386号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕第四 弁護人は、被告人玉井直子は、相被告人吉田隆喜よりも判示交差点に先入したものであり、相被告人吉田に対し優先通行権を有していたのであるから、被告人玉井としては、相被告人吉田がこの優先通行権を尊重してくれるであろうことを信頼して進行すれば足りるのであつて、本件事故は相被告人吉田の一方的過失によるもので、被告人玉井には過失はない旨主張するので検討するに、なるほど、被告人玉井が相被告人吉田よりも判示交差点に先入したことは本件証拠上明らかであるが、その先後の差は僅かである。ところで、判示のような交差点に入ろうとする場合には左右道路から自車よりも先に交差点に入ろうとする車両があるかも知れないし、又、左右道路から来る車両が自車と同時又はおくれて交差点に入ろうとするときでも、相手方車両の運転者が相互の進行状況についての自測判断を誤り、本来なら優先通行権のある車両の進行を妨げることなくその前面を通過し得るものと誤認して交差点に進入することもあり得るから、判示のような交差点に進入するに際しては徐行した上左右道路の安全を確認し、左右道路から漫然進行して来る態勢にある車両を認めた場合には、先行順位の如何に拘らず、事故発生を防止するため減速、停止等適宜の措置を講ずべき注意義務のあることは道路交通法の法意に照らし当然であるところ、被告人玉井は、判示認定の如く、判示交差点に進入するに際し、徐行義務は勿論、左方道路への安全確認義務をも怠つて交差点に進入したのであるから、同被告人が相被告人吉田に対し優先通行権を有していたとしても被告人玉井の過失を否定することはできない。(角敬)

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